mona
evenana beginning slide
7
20
体内磁石
叔母はイヴとナナのお散歩に、時々のお付き合いをします。
その叔母がなにしろ感心することがあります。
方向音痴の叔母にとって、イヴとナナは安心して道を委せられる存在なのです。
彼女たちの後を追えば、必ず家に辿り着くのですから。
椿
庭の椿が満開です。
重そうなほどにたくさんの飾りをつけ、足下にも紅の絨毯を広げ、
まさに艶やかな佇まいを誇っている椿。
年に一度の晴れ舞台を誰に見せましょうか。
観客はイヴとナナですか
追っかけカメラマン
寒さも和らぎ、すっかり春らしい空気の中、一人と2匹はお散歩を満喫していました。
すると、前方にカメラを手にしている60代のおじ様がこちらに向かって来ます。
さて、何事でしょう?
後ろを振り向いても誰もいません。
広い道路には私たちだけです。
その男性はカメラを構えて小走りに近寄って来ます。
後ろからは奥様らしき女性がにこにこと微笑みかけています。
「車で追い掛けてきました。花カゴを持った犬、なかなか面白いです。」
ちょっとだけ芸能人になった気分でしょうか。
後日、友人に話しましたところ・・・
「あなたも一緒にポーズを取ったんじゃないでしょうね?」ですって。
イヴの誕生日
2000年、3月15日、イヴは10歳の誕生日を迎えました。
もう、こんなに時間が経ってしまったのでしょうか。
イヴがいることの幸せを噛みしめながら、生活を共にしてきました。
特別なこの日、特別に作ってもらったバースデーケーキを前にして、
イヴは笑っているようです。
10本のローソクも揺らめきながら笑っています。
この一時をカメラにパチリ。
私の心にもパチリ。
獣医さんにな〜れ
友人たちの子供を捕まえては、獣医さんになってねと私は願いを掛けます。
うれしいことに、その道に進もうとしているお子さんもいます。
ある日、そんな友人の一人と私は、その娘さんに獣医さんになるように勧めていました。
すると、その娘さんが言いました。
「わかった。私、獣医さんのお嫁さんになる。」
いつもの事
毎日、毎日、一緒に起きて、
毎日、毎日、一緒にソファに座って、
毎日、毎日、一緒にご飯を食べて、
毎日、毎日、一緒にお散歩をして、
毎日、毎日、一緒に仲良く眠って、
毎日、毎日、可愛いね。
ブルブル教の信者
最近、ブレードなんとかと言う健康グッズを買った。
長い板状の真ん中を握って端っこをブルブルと揺らし、
その振動で体のあちこちの筋肉を鍛えると言うのだ。
体に対して平行に持ったり、垂直に持ったりする。
腰を落とし、このブルブル板を体の前に置いて揺らすと、
なにやら私は怪しい宗教の教祖になったような気がするのだ。
私の後ろでは、イヴとナナが胡散臭い顔で見上げている。