散歩の途中、水飲み場に立ち寄った。
気持ちよく水を飲むイヴとナナ。
ベンチには若いカップルが座っていた。
そのすぐ側を小さな子供がヨチヨチと歩いていた。
するとカップルの彼女がシャボンをその子に向けて吹きかけた。
幻想的なシーンに思わず笑みがこぼれた。
でも、なにか不自然。
シャボン玉を吹きかける彼女の顔は、全くの無表情。
仮面のような顔でシャボン玉をふわふわ吹いていた。
笑いもせずに怒りもせずに悲しみもせずに。 |
|
甥が言った。
「ママ達、昭和人はさぁ・・・」
そう言われると、とってもゲッ!な気分。
すると、ナンですか。
イヴとナナは平成犬なのね。 |
|
台風になると、なぜか私は血が騒ぐ。
満月の夜はどうなのだと妹が聞く。
イヴとナナと一緒に吠えてみるかしら。 |
|
夏は暑い。
南九州では白熊なるアイスのお菓子がある。
散歩の後にはこれで身体を冷やすのが一番。
イヴとナナの視線がツンツンと催促する。
さ、一緒に食べようか、白熊を。 |
|
イヴとナナの散歩に欠かせないのがうんちバッグだ。
車の中に置くと流石に臭うので、リアウィンドーのワイパーにこれを引っ掛ける。
このうんちバッグ、時々、人を迷わせることになるようだ。
後続の車にしきりとクラクションを鳴らされる。
何度も何度もクラクションを鳴らす人もいる。
バックミラーには必死のジェスチャーをするドライバーの姿がある。
私も一生懸命に説明のジェスチャーを返す。
時には信号待ちの時に車から降りてきて、運転席の窓を叩く人もいる。
みなさん、ごめんなさい。
あれは忘れて引っかけたバッグなどではなく、
イヴとナナの、お散歩のお土産が入っているのだ。
新鮮で臭いのオマケが付いている。 |
|
2001年の暮れにイヴは足の手術をしました。
数個の脂肪腫が出来たのです。
順調な回復は家族をホッとさせました。
2階の寝室を1階にしようかと一時は考えるほどだったのが、どうにか階段を上ることが出来るようになりました。
しかし、12才という年のせいもあり階段の上りに苦労します。
最初の1歩がなかなか踏み出せないのです。
イヴには「ヨイショッ!」と声を掛ける励ましがいります。
それでもかなり大変。
どうしてもダメな時には必殺技の用意があります。
それは何ですって?
オヤツに決まってるじゃありませんか。 |
|